2015年 11月 04日
懐かしの未成年の主張。
懐かしのOK伊東。 そして、何も触れられず終いの『猿の学生 -STUDENT OF APES-』。 そんな具合に『学校へ行こう!』の特番見ながら、懐かしい思いに浸った昨夜。 やっぱ、この番組は2000~2002年頃が最盛期でしたね…。 もう15年も経ってしまったとは、時の流れってのはつくづく残酷だ。 しかし、それ以上にNHK総合のゲーム音楽も演奏されたチャリティーコンサートを見逃して血涙。再放送の望みは皆無だし、もうこうなった以上は22日の『題名のない音楽会』植松伸夫さん出演回を待とう。録画予約の対策を施した上で。 そんなこんなで、今日も溜めてたクリア済みゲームの感想を載せる。 また時期は吹っ飛んで、今日は5月頃に一段落を終えたもの二本。 ■ルートダブル -Before Crime * After Days-(PSV) トゥルーエンド到達。 連休前から始めておいて正解だったと心底思った。 最終ルート、長過ぎでしょう…。(特にChapter1と2) これだけに20時間近く費やした感じがある。 しかも、最後の最後で嫌なエンディングに到達してしまい、何処にフラグがあるのか分からず、最初からやり直す羽目にもなるし。おかげで特定のカップリングを除く、ほぼ全てのエンディングパターンが解禁される事態に。その結果として幾つかのトロフィーを獲得する事ができたが、こうも分岐のきっかけを探るべく、あれこれ検証する事を余儀なくされた最終ルートは12RIVEN以来かもしれん。きつい戦いだった…。 で…、折角沢山集まったという事で、トロフィーもコンプです。 とにもかくにも、驚愕のトリックこそ無いものの、丁寧且つ濃密なストーリー運びと最終ルートでの意表を突く伏線回収で魅せた傑作だった。特に終盤の伏線回収はお見事。何気ない台詞が実は重要な伏線であるなど、プレイヤーの盲点を付く作りはさすがはかつて『Ever17』に携わってた御方の作品だと唸らされた。放置される伏線もあまり無く、完璧に回収した上で完結を迎える作りになってたのもスッキリしたし、読了感も相当なもの。ボリュームもかなりのものだったので、さながら長編小説を読み終えたのに近いものがあった。 けど、率直に言ってBルートは凄く退屈。 Aルートと異なり、日常シーンが大半な為、読んでいて眠気を誘われる事が数度あった。中盤の終わりと終盤の真相発覚には目が釘付けになる驚きがあったが、そこに至るまで間延びさせてるような展開が続くので長い、長い。加えてこのルートの主人公である天川夏彦も設定、性格的に好感が持てないほか、周囲の環境(人間関係全般)にしても「それは変だろ」と突っ込みたくなるものになっていたのが余計に関心を薄めた。 Aルートの主人公、笠鷺渡瀬はそんな事も無く、周囲の環境にも違和感を覚えなかっただけにその落差を感じたというか。そもそも何でまた、彼の周りには女性しか居ないのか。男友達が居ないのか。渡瀬の方は宇喜多のほか、顔出しは無いにせよ同僚の二人に司令長など、明らかな関連性を持つ人物が居たから、多少女性キャラクターの比率が高くとも不自然さは無かったのだけど、夏彦の方は異様。そのせいで、現実味のある緊迫感が伝わってくる展開で魅せたAルートに泥を塗る作りになってしまってた感じがした。更に重箱の隅を突くなら、夏彦の声が下野紘さんのコピー(※実際は下野さんでは無い声優さんが担当)も同然だったのも余計に悪い印象を強めたというか。せめて、一人ぐらい男性キャラクター(但し、夏彦と同年代)を入れた方がこの不自然さもそれなりに和らいだと思ったのだが。最終的な満足度こそかなりのものだったが、もう少し不自然さを緩和する工夫を凝らして欲しかったな…。女性キャラクターが多数を占める作品で、せめて一人は男が居ないと違和感が強まる。何というか、その重要性をこの作品を通じて知ったような気がする。 あとは終盤の解説シーンが少し長過ぎたぐらいか。 それ以外の所では不満を感じる所はほとんど無し。システム周りも申し分無しで、素晴らしく充実したオプションにスピーディなスキップ機能など、痒い所まで手の届いた作りはNever7、Ever17等のPSP版リメイクを手掛けたメーカーだけにある素晴らしさだった。選択肢とは異なるアプローチとして盛り込まれた『センシズ・シンパシー・システム』もお見事。どのキャラクターに関心を注ぐか、或いは自分を信じて他の面々は信じないか、その振り分け次第でストーリーが変化するというのは選択肢に変わる分岐システムとして、アドベンチャーゲーム(ノベルゲーム)に一石を投じたように思う。似たように選択肢を用いなかった優れた一例で『シュタインズ・ゲート』の『Dメール』もあったが、今作のシステムもまた、それに匹敵する独自性があったように思う。数値の調整故に検証プレイが面倒臭い側面もあったけど、プレイしていて新鮮な味わいがあっただけに、願わくば、このシステムを使った他の作品も見てみたいところだ。逆に終盤で解禁される『RAMシステム』はもう少し凝れた気がするので、次の新作での進化に期待…ってところかな。 とにもかくにも、設定周りに強い違和感を感じる箇所がある為、万人に薦められない側面はあれど、一つのアドベンチャー、ノベルゲームとしては素直に傑作と言える出来。システム周りで見ても、『シュタインズ・ゲート』と同様に選択肢とは異なるシステムの可能性を突き詰めた意欲作と言える作品だった。欲を言うなら、もっとそのシステムを活かし、ゲームらしさに富んだ内容になってると面白かったのだけど、それは今作の原案者こと中澤さんの次回作に期待するという事で。 とりあえず、今は御馳走様でしたの一言を。面白かったです。 しかし、今作は2011年の震災で一度、企画が白紙になりかけた経緯があるけど、Aルートをプレイしていた時はそれも仕方が無いかなと思ってしまった。 全てを終えた今では、白紙にならずに発売されただけの価値は大いにあったと心底感じているが。あの最後の台詞は当時の社会に向けた一つのメッセージとして、とても意義のあるものだったと思う。そのメッセージを見れただけでも、今作を遊んだ意義はあった。本当、あれは一つの教訓として胸にしまっておきたい。 ■Unit 13(ユニットサーティーン)(PSV) これもトロフィーコンプまでやり切った。 長い戦いだった…。 この完全クリアに多大な貢献をしたスナイパーのアラバマ氏には惜しみない拍手を。今後は畏敬の念を込めて『スナイパーの君』と呼ばせて頂きます。始めて間もない頃、空気過ぎるとか変な事を言ってしまって本当にすみませんでした。猛省の限りであります。 思いのほか長い時間を要したが、一通り遊び終えた感想はただ一言。メチャクチャ面白かった!間違いなく傑作。そして、これこそ携帯機向けサードパーソンシューティング(TPS)の決定版というに相応しい逸品だった。 何と言っても、操作性が素晴らしい。ボタン配置の適切さもさることながら、タッチスクリーンの活かし方がとても自然で、直感的に楽しめるTPSというコンセプトを体現したかのような作りになっていたのには唸らされた。 具体的にはグレネードの投擲、武器とアイテムの回収及び危険物の除去だが、今作ではこれらを全てタッチスクリーンで行う仕組みになっている。普通に聞く限りだと、Vitaの機能を無理矢理使っている印象があるのだけど、これが全然そうでもなく、タッチするアイコンが丁度、ボタンやスティックを動かしている親指の付近に現れるようになっているので、ビックリするほどストレス無く、それでいてスティックとボタンから手を一旦放す必要も無く、サラリと操作できてしまうのだ。この持ち手の事を強く意識したタッチスクリーンの使い方が実に見事で!プレイヤーに変な負担を与えない形でタッチスクリーンを使っているなと、その見事な使い方には感服するほどの衝撃を覚えた。特にグレネードと武器の回収に当たっての使い勝手は抜群で、これのおかげで従来のボタン操作での回収が煩わしく感じるようになってしまったほど。こっちの方が使い易いじゃん!…と、従来の操作に異和感すら覚えた。 元々、Vitaは据え置き機と異なり、コントローラのボタン数が少ない為、TPS等のジャンルではどうしてもタッチスクリーンを使う形になってしまう宿命みたいなものがある。それは『キルゾーンマーセナリー』でも見受けられ、特にテイクダウンの操作には少し無理矢理感を感じたのだけど…今作の使い方はその宿命を受け入れた上で快適で気持ち良いものにしようとする、遊び手の立場に立ったものになっていて。テイクダウンはボタン操作だし、フリック操作は入れず、基本的にタッチだけに特化するなど、TPSとしてのゲーム性と遊び易さを最優先としたスタンスでまとめられていたのは見事だった。ボタン数が足りなくても、Vitaでも立派なTPSはできるんだ、と。 VitaではそんなにTPSをプレイしているクチではないけど、まず間違いなく今作は操作性の面でその種のジャンルの中では最高クラスに君臨する作品であるかと。タッチスクリーンの使い方も含め、今後、Vitaでの発売が検討されているTPSはこれを踏襲するべきだと言っても過言では無い位、教科書的な作品としての強烈な印象を抱いた。この操作性を体験できたというだけでも、今作は心底、遊んだ価値があったなと思う。 操作性だけでなく、TPS初心者に優しい強力なエイムアシストも見事。単に敵兵の頭部を狙うだけでサラッとそこに狙いを付けてくれるのが実に痛快で、2スティック操作特有の敷居を下げる試みとして上手く機能しているように思った。 特に先のスナイパーの君ことアラバマだと、ビックリするほど『カチッ』と狙いを定めてくれるのがまた気持ち良くて。TPSやFPSの成功した瞬間が最も爽快なヘッドショットを気軽に楽しめるようにしたその作りも、下手に硬派なゲームにはしない、携帯機向けのゲームなのだから極力、気持ちよく楽しめるように!…という製作側の配慮が感じられるものになっていて、神経配って作っているゲームだなと実感させられるものがあった。何処となくだけど、ロクヨン時代のゴールデンアイやタイムスプリッターズを髣髴とさせるというか。あの操作する面白さと気持ちよさが脳裏を過ぎる作りになっていたのも、その二つの作品を楽しんだ身としてはたまらないものがありました。 そしてゲーム本編、ミッションの構成とゲームバランスも実に見事。携帯機のTPSらしく短時間で決着する構成としていながら、絶妙な敵配置と一筋縄でいかぬミッションの内容で魅せに魅せまくる作りで、結構な充実感を味わえた。あまりゴリ押しできず、隠密行動を心掛けながら攻め込んでいくステルスプレイにウェイトを置いたゲームバランスも見事。それ故のノーダメージ攻略もできるようになっている緻密な調整にも、唸らせられるものがあった。その短期決着型、実は意外と緻密だったりするバランスにも、ゴールデンアイやタイムスプリッターズの香りが漂っていて、あれに近いゲームが携帯機で遊べてしまうというのには地味な感動があった。ミッションの総数も40以上と膨大な上、完全な決着を目指すとなれば20時間以上は必要になるなど、その全体ボリュームもRPGかよと突っ込みたくなるほどに圧巻。手軽さを重視しつつ、一つのゲームとしてはどっしりという表裏一体な所も、良い意味での製作者の嫌らしさが溢れてて印象的だった。 他にも性能面での差別化が適切な上、性格的にもユニークな面々が揃っているプレイヤーキャラクターことUnit13の隊員達、現実にも起こりそうなヒヤリとする緊張感に満ちたストーリーと世界観(というか、一部のミッションで描かれてた事件は実際に後年、現実で起きたものだった…)、やり込み甲斐十分のスコアアタック、ランダムミッションとデイリーミッションというリプレイ性を高める豊富なやり込み要素等、魅力を感じた所は盛り沢山。 逆に欠点は、やり込み重視型のゲームデザインだろうか。ストーリーはあっても最小限なので、何か一つのストーリーを楽しむというプレイができないのは賛否あると思う。また、システム的にもそこだけは唯一、Vitaの機能を無理矢理使っていると言わざるを得ないタッチ操作限定のメニューインターフェース、異様に長いロード時間、協力プレイとフレンド作成を強制するトロフィーの存在等は気になった。ストーリー的に一応決着するも、未回収に終わった伏線があったのもちょっと残念だ。 でも、総評としては間違いなく、携帯機最高のTPSにして、Vitaを代表する傑作の一つ。遊び応え、やり込み甲斐十分の最高のTPSでございました。世界観周りに人を選ぶところはあるけど、本格的なTPSの世界を知りたい、という方にはその入門編として強烈にお薦めしたい一本。TPS好きの方も、コンパクトながらも密度濃い目のミッション等、魅力的な要素満載の作りなので是非、機会があったら試してみて欲しいです。 ただ、その手軽さ故、パッケージ版よりかはダウンロード版の方が良いかも。特にデイリーミッション系は、明らかにそれを想定したかのような作りなので、パッケージに強いこだわりが無いのなら、迷わずダウンロード版を選択しましょう…。
by box057
| 2015-11-04 23:56
| ゲーム感想 / 紹介
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