2014年 11月 15日
『Frozen Synapse Prime』の記事を書くのも久々だ。
ここ最近はVitaで『ケイオスリングスIII プリクエル・トリロジー』を集中的にプレイしているのもあり、今作はほとんど遊んでいない。キャンペーンのマップ14に挑戦し、ミッション失敗となってから再チャレンジもせず、そのまま中断した状態になっている。 そんな中、このような発表があった。 ◆Frozen Synapse Prime(PLAYISM) まさかのPLAYISMでのPC版配信決定。 元々、PC版の配信自体は発売兼開発元のダブルイレブンのTwitter日本語アカウントでのお知らせを目にしていたので、特にリリースの発表自体に驚きは無かった。 ただ、PLAYISMでも配信というのは全然知らなかったのでビックリ。 そして、Vita版から2か月ほど間を空けての発売なので、もしかしてこれは新規にローカライズが実施されたものなのでは!?…という期待が一気に高まった。 これらのフローズンシナプスの記事では度々触れて来たけど、今作のローカライズの質…具体的にはストーリー上の台詞、メニュー画面のテキスト全般の日本語訳は壊滅的に酷い。キャラクターの性格がバラバラ(男になったり、女になったり、急に口調が変わったりする)、訳の分からない台詞を連発、露骨過ぎる直訳など、日本語として滅茶苦茶であり、単に翻訳ツールを通して出来上がった日本語テキストを推敲せず貼り付けただけなんじゃないのかと思うほど、凄惨たる有様となっている。中にはバグ同然な台詞も存在し、ソースコードが丸見えというお粗末なものまであったりする酷さだ。 ▲「反逆の~」…?「敵の~」が正しいのでは? ▲どんなモードだ。 ▲「トグル」って何?「ペグル」なら分かるんだが。 ▲言っている事が意味不明。 ▲キャンペーンのとあるマップの解説文。 画像を拡大すると分かるが(↓)このように書かれている。 「バカ者たちがBrightlingで武装抗議を行っています。 ニックスは我々に鎮圧することを求めています。バカな学生ども。」 こうも日本語訳が滅茶苦茶な為、キャンペーンのストーリーはイマイチどんな内容か理解できないのに加え、マップによってはクリア条件が分かり難いなど、弊害が現れてしまっている部分も多数。おまけに日本語として滅茶苦茶だから読む気も起きないどころか、そんな出来故にモチベーションも大いに殺がれるというおまけ付きである。実際、自分が最近、中断中にあるのもこの質の低いテキストにウンザリしてしまっている事に起因している。それ以外に今プレイ中のマップの難易度が妙に高くて心が折れ気味というのもあるのだけど、それは置いておいて。最初こそ気にはならなかったが、ストーリー上での会話イベントの訳の分からなさ、クリア条件がパッと見では分からないなど、10マップ近くクリアした今では、もはや気にしない事自体が無理な状態にある。 何でまた、こんな滅茶苦茶な状態で日本向けに出したのか。そもそも、こんな状態で日本人が遊べるとでも本気で思ったのか。これらの酷いテキストには、つくづく発売元のローカライズの重要性の認識の甘さ、そして日本に対する意識と配慮の無さに呆れるしかない。第一、こんな滅茶苦茶なまま出しちゃうという時点で、製作者側の神経を疑う。 そんなVita版に対するモチベーションがダダ下がりの中、PLAYISMでPC版が配信。 これには期待が高まった。何故なら、配信元のPLAYISMことアクティブゲーミングメディアはこちらの実績でもお分かりの通り、実に600以上ものタイトルの翻訳を手掛けて来た実力派。PLAYISMにて配信されているタイトルでも『マシナリウム』、『TOO THE MOON』、『Papers, Please』等を始め、海外発のインディーズタイトルのローカライズを多数担当しているので、その質には安心できるものがあった。 そこが絡んでいるのなら、Vita版と違う事になっているかもしれない!そう希望を感じた事から、このPC版の仕様についてTwitter経由で質問を投げかけてみた。 このPC版は新規にローカライズが実施されたものなのかどうか、と。 その結果はVita版の事を存じないので、少し確認してみるとのもの。 とりあえず、こちらからVita版の商品ページのリンクを紹介する返答を送ってみたが、この反応に「ありゃ、もしや…」と嫌な予感がしたのは言うまでも無い。 更にその後、PLAYISM内の紹介ページを見て嫌な予感は確信へと変わった。 「新しく、独創的なフローズンシナプス体験」に「マシンガン、ショットガン、スナイパー、手榴弾」と言った明らかにおかしな日本語と直訳過ぎる単語。 あ、これは…Vita版と同じだ、何も変わっちゃいない…。 その有様にガックリと来た。 そもそも、ユニットの『手榴弾』という日本語訳からしてその可能性大。実際にプレイしてみた感じ、これは『グレネード』の方が日本語訳として自然だと思うユニットでもあったので、強烈な違和感を覚えたのだ。結局、これも発売元が直訳した(というか、翻訳ツールに通しただけの)あの滅茶苦茶な日本語テキストを採用した内容なのかと、僅かな可能性をかけていた身には失望するしかない結果になってしまった。 しかし、そうして迎えた配信日当日、まさかの展開! ◆【お知らせ】Frozen Synapse Prime… 本日配信予定でしたが、ローカライズ調整を検討すべく、配信を一時延期します。ご迷惑お掛けしますが、宜しくお願いいたします。(PLAYISM公式ツイッター) 何と、PLAYISMがローカライズ調整検討の為、配信に待ったをかけた! 更に「より良い状態でリリースできるよう検討します」との返答も! あの滅茶苦茶極まりない日本語訳の数々に「これはマズい!」と思ってくだされたのだろうか、ローカライズ再検討の為に乗り出してくれる事になりました。 こんな事になるだなんて…! 正直、嬉し過ぎるってどころじゃない! 本当に願っても無い展開! 発表された瞬間、思わず声を挙げてしまった…。 Vita版を遊んだ時から翻訳のやり直しを切に願っていた人間としては最高過ぎる。 望んでいた修正版が世にリリースされる可能性が浮上した! それだけでも、この判断は大英断というに相応しいです。 とは言え、結果的にこの延期で、配信される日がいつになるのか分からなくなってしまったのは残念なところ。自分が問い合わせた所為でこうも迷惑をかける事になってしまったのは正直、申し訳ないと思う。 でも、あんな日本語滅茶苦茶な内容をそのまま出されるぐらいなら、PLAYISMがローカライズし、読み耐え得る内容へと進化した日本語版を遊びたいのが本当の所。それは自分のみならず、あの凄惨たる有様のVita版を経験した方も願っているものだ…と思いたい(汗)。どれだけ時間がかかっても構わないので、万全の状態でのリリースされる時を自分は待っています!これに並行してVita版、更にPLAYISMの方とは異なり、予定通り配信されてしまったSteam版もPLAYISMが翻訳したテキストが反映されるアップデートが展開されれば良いのだけど、どうだろうかね…。 もし、展開されないのだとしたら、今後はPLAYISM発のPC版中心で進めていくとしよう。 まあ、どちらにしても、PC版は絶対に買う方向で行くけど。 (ちなみに先の紹介ページも延期が確定してから、細かな修正が実施されており、先の手榴弾がグレネードへと表記が改められている。) ついでに今作のリリースに関するニュースも展開されればなおのこと良し、なんだが。 非常に残念な事に、発売元のダブルイレブンは今作が日本でも広く知られていると勘違いしている節があるので、その辺も踏まえて戦略の見直しを立ててくれれば…と思う。 また、このローカライズが何処までやり通せるかも未知数。 最悪、検討断念となる可能性も十分にあり得る。 しかし、ここはこの力強いコメントに全てを託してみるとしよう。 ベストを尽くせる事を切に祈っています。 テキストは滅茶苦茶だけど、肝心のゲームとしてはここ最近に遊んだ戦略シミュレーションとしては出色の出来の今作。 操作性とインターフェース面の癖の強さなど、欠点もあるが、独特且つ、複雑ながらも奥深いゲームシステムと緊張感抜群にして、戦略を練る面白さを突き詰めた歯応え十分のゲームバランス、そして素晴らしく印象的な音楽が光る一品。新たな日本語版が展開された暁には、より多くのプレイヤーに遊ばれるようになって欲しいと思うばかりです。
by box057
| 2014-11-15 17:56
| 日記 / ゲームネタ
|
Links
最新の記事
カテゴリ
全体 ニュース備忘録 日記 / ゲームネタ ゲーム感想 / 紹介 気になる新作 お薦めゲーム紹介 進捗メモ マイゲームログ ゲーム購入予定メモ 攻略メモ / プレイログ お知らせ / その他 ※このブログについて 以前の記事
外部リンク
検索
ライフログ
その他のジャンル
|
ファン申請 |
||