2006年 09月 30日
英名にするとやたらカッコイイな…。
-------------------------------------------------------------------- 妄想代理人(1) / 角川エンタテインメント ◆妄想代理人 ◇放送時期:2004年2月2日~2004年5月17日(全13話:WOWOWスクランブル放送) ◇原作・総監督:今 敏 ◇声の出演:能登 麻美子、桃井 はるこ、飯塚 昭三、関 俊彦、山口 眞弓、津村 まこと、 三石 琴乃、阪口 大助、槐 柳二(他) -------------------------------------------------------------------- そんなこんなで、『妄想代理人』。 『千年女優』でその奇抜な演出に個人的に魅了され、すっかりファンとなって しまった奇才、今 敏監督の最新作。 『千年女優』を見た直後、迷いなしに視聴してみた。 全話視聴してみた感想は、『エグい』。 元々、WOWOWの深夜枠でスクランブル放送されていた作品という事もあってか、 扱ってるテーマがどれもこれも、凄まじくエグい。 代表的なものを少しだけ挙げてみると…、 社内&校内虐め、多重人格、売春、汚職、ゲーム中毒、盗撮…等々。 エグ過ぎにも程がある(汗)。 で、そのような境遇に立たされた登場人物達が、次々と『少年バット』なる 謎の通り魔に襲撃されていくのが、基本のストーリー。 ジャンル的にはサイコサスペンスであり、そういう事もあってか…言う までもなく、結構怖い話が多い。 特に、序盤の2話は極めて強烈。校内虐めのネタを扱った話なのだが、これの 終盤にある、子供が描いた落書きのようなキャラ達が、その回の主人公の 精神を圧迫する台詞を言いながら近づいてくるシーンがメチャクチャ怖い。 最初見た時、あまりの怖さに眠れなくなってしまったほどだった。 怖いだけでなく、精神的に不快になるストーリーもかなりある。 どれも例には挙げてないが、自殺サイトのオフ会の話とタイトなアニメ製作 現場の話などは、まさにその代表例。 前者の話は、普通では気付かない面白いトリックが盛り込まれていて、私的 にはかなり面白かったのだけど、根本のネタがネタだっただけに、あまり 良い気分にはならなかった。 後者も、制作進行の人間の無能さと気色悪さ(顔からして超不快)に怒り心頭。 思わず、プロデューサーや作画監督の人達に同情してしまうと同時に、自分は こんな奴になってはならない!…と強く感じてしまうほどだった。 最終的には、……ネタバレになってしまうが、少年バットに襲われ、無残にも 殺されてしまうんだが。 ただその時、思わずスッキリ感じた自分に、一種の恐怖を抱いた…。 何、変な快感を感じてんだよ、俺!…という風に…。 と、まぁ…こんな感じに、もうパッと見だけで分かるが、問題作である(汗)。 とても、子供に見せられるような作品ではない。 しかし、個人的には大変素晴らしい作品だと思った。 確かに、不快な話とか怖い話とかも沢山あったけど、それでも凄く良かった。 個人的には今まで見てきたアニメでは間違いなく、5本の指に入る傑作。 特にストーリー展開と演出が凄く良い。 ストーリーは重めながらも、サスペンスもののツボを上手く付いた展開が満載で、 先が気になる作りになっている。 特に5話の展開とその後、6話以降からの展開には終始、圧倒された。 物語の結末もかなり意外なもので、「まさかこんなオチに収束してしまうとは!」 と、ひたすら驚かせられた。 この結末を予想できる人がいたら、自分は一生尊敬すると言っても良い。 演出は言わずもがな。今監督の個性が爆発している。 中でも、4話の本物の漫画のコマを挿入した演出には超ビックリ。 しかも、全く不自然な形ではなく、自然な形でストーリーに溶け込まれていた ので、尚更ビックリした。こんな演出、今までのアニメにあっただろうか? あと、先程も上げた自殺サイトの話、これのトリックも素晴らしかった。 あんなの、普通に見ちゃ気付かないって。 まさにこれぞ、アニメじゃないとダメな演出と言っても過言ではない。 他に『千年女優』に続き、音楽を担当している平沢 進氏による音楽も 素晴らしい。中でもオープニングテーマは、まさに洗脳ソングと言っても 可笑しくない凄さ(笑)。その歌と共に展開するOPシーンも実に強烈。 一生忘れられないOPテーマとは、まさにこの事かも…。 そして声優陣の演技とキャラクター…完璧としか言い様がない。 特に、関(俊彦)さん演じる、馬庭は最高だった。いい意味で、関さんの 個性がいかんなく発揮していたと思う。 最初から最後まで物語に絡む、能登 麻美子さん演ずる鷺 月子の天然さ、 校内虐めの回で登場した、山口 眞弓さん演ずる鯛良 優一のナルシストさ、 阪口 大助さん演ずる少年バットの不気味さも最高。 『千年女優』に引き続き、メインキャラを猪狩を演じた飯塚 昭三さんの 存在感も実にお見事だった。 ただ正直、三石さんの配役には戸惑いを感じたが…(汗)。 何せ…売春ネタのキャラを演じてましたんで…。 何はともあれ、ネタ的にかなりダークなものを扱っているほか、きつい 描写も相当あるので、低年齢層の方には絶対にお薦めできない。 反面、高年齢層でアニメ好きの方には文句無しにお薦めできる作品です。 毒々しいネタ前回のストーリーと奇抜な演出、個性的な登場キャラの魅力に 是非、触れてみてください。……機会がありましたら。 但し! 見る際は、心身共に健全である時を激しく推奨します。 精神的に疲れている時とかに見ると、120%、毒されます(汗)。 ………ご注意を…。 ◇参考リンク ◇妄想代理人(公式)
by box057
| 2006-09-30 23:37
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