2017年 12月 30日
2017年を振り返る、ゲーム旧作+番外編。
昨年、必要以上に買い過ぎてしまったのを反省して、今年は年明けの上限値設定と毎年夏の旧作漁りの中止を決めたので、過去にも増して旧作の購入、プレイ本数の少ない一年になった。それでも今年、生誕25周年を迎えたカービィシリーズの行脚をやったり、セール経由でダウンロード配信のタイトルを買ってしまうことが何度かあったけど。 そんな今年度買った旧作でナンバー1に君臨したのはこちら。 元旦、フクロウと連続エンカウントしたのを機にチョイスしたPC向けアクションアドベンチャー『Owlboy』。スーパーファミコン時代のアクションRPGを髣髴とさせる世界観とストーリー、絶妙にやり応えのあるアクションが素敵な傑作だった。 特に仲間が増えることによって行動範囲が広がっていくという、ストーリーとリンクしたアップグレードシステムが面白い。ため息が出るほど描き込まれたグラフィックも素晴らしく、もはや芸術同然のインパクトがあった。今年7月には日本語にも対応。信頼と実績の架け橋ゲームズさんがローカライズを担当されてくれたのがもう嬉しくて嬉しくて、平伏すほどに圧倒的感謝だった。来年2月13日には遂にコンシューマ版が配信。ニンテンドースイッチのほか、プレイステーション4、Xbox Oneで遊べるようになる。スイッチ本体購入を前倒しにするきっかけを作ったのがスイッチ版の報せだったので、そちら先行で買って、テレビでこの大冒険を再び楽しみたいところ。他機種版も頃合いを見て全て確保しますぞ。 ナンバー2にSteamサマーセールで購入したPCタイトル『BLUE REVOLVER(ブルーリボルバー)』。ポップな見た目とは裏腹の硬派な難易度を誇る弾幕シューティング。最初はその想定外の手強さに悩まされたけど、遊んでみるとバランス調整からステージ構成、演出に至るまで丁寧に作り込まれた良作で、何周もするほどにハマった。音楽も非常にカッコよく、総容量ギガ越えのサウンドトラックを追加購入したほど。今や作業用BGMとして『Bleed 2』のサウンドトラックと共に活躍中です。他にキャラクターデザインも色遣いが非常に独特で、思わず見惚れてしまう独特の魅力に富んでいたのが印象深い。来年には「ブラックレーベル」なる追加要素を加える大型アップデートが実施予定。前作所持者は無料で遊べるとのことなので、配信されたら早速、プレイした。あと、いつの日かコンシューマ移植も実現されればと。特にスイッチとは相性が良さそうなので、そちらを強く希望。 ナンバー3にニンテンドー3DSより『星のカービィ トリプルデラックス』。シリーズ生誕25周年を機に、これまで『星のカービィ ウルトラスーパーデラックス』と『星のカービィWii』を除き、全く遊んだことのなかった『参上!ドロッチェ団』以降のシリーズ作に触れようという事で始めた行脚の中で、一際好印象だったのが今作。『星のカービィWii』の正統進化系とも言えるシステム、3DSの立体視とジャイロセンサーを巧みに活用したステージ構成、素晴らしくやり応えのあるボス戦で楽しませてくれた傑作だった。特に立体視とジャイロセンサーを使ったギミックはいずれもステージ内に自然に溶け込んでいて、無理矢理機能を使った感じが微塵もないものに完成されていたのが素晴らしかった。本編全体の構成(レベルデザイン)も秀逸で、Wii同様に生みの親の桜井氏が手掛けた作品とナンバリング作品の良い所取りになってたのが見事。Wii譲りの妙に凝ったボス戦も相変わらずなほか、クリア後のデデデ大王によるハンマー使い放題の追加モードも面白かった。間違いなく3DS屈指の横スクロールアクション。過去のカービィの中でも五本の指に入る逸品だった。 ナンバー4に先の『Owlboy』を制作した「D-Pad Studio」の処女作でもあるPC向け全方位型アクションシューティング『Savant - Ascent』。『Owlboy』譲りの緻密なドット絵のほか、能力追加に絡んだトライ&エラー前提のゲームデザインと難易度、能力を一つ解禁する度にどんどんテイストが変わっていくゲームバランスに驚かされた傑作だった。普通にエンディングを目指すだけなら、僅か20分程度で終わってしまうけど、実は隠しエンディングと本当のラスボスが居て、そちらの攻略と全特殊能力の解禁を目指すと、その倍以上の時間を費やすことになるのにもビックリ。ストアページの通り、本作はお値段僅か200円という非常に手ごろな値段なのだけど、それにいい意味で割り合わない密度で、もうちょっと高めにしてもいいんじゃないのですか、と言いたくなる驚異的なコストパフォーマンスの高さと数時間が一瞬で吹き飛ぶ、突き抜けた中毒性があった。最初は正直、難易度の妙な高さに悪い印象を抱いたのだけど、いざ全てを遊びきってみたら『Owlboy』に負けず劣らずのお気に入りの一本に。いい意味で予想を大きく裏切る逸品だった。 そしてナンバー5につい先ほど一段落させて間もない、プレイステーション4の『地球防衛軍4.1 THE SHADOW OF NEW DESPAIR』。『地球防衛軍4』のパワーアップ版。PS Plus会員限定で値引き率が高くなるセールが今年実施されたのをきっかけにダウンロード版で突貫したけど、オリジナル版とはミッション構成が別物、PS4のハード性能を活かした新ミッションも複数加わった新作同然の内容で驚かされた。上位ハードに移動した恩恵によって処理落ちもほぼ消滅し、爆発エフェクトも劇的に強化。 そして性能が上がったのをいいことに、こんな展開まで仕込むほどで笑うしかなかった。これを遊んだ事で発売を控えていた新作『地球防衛軍5』への期待が一層高まったのは言うまでもない(ちなみに似た展開は5にもありました)。例によってアイテム回収周りが煩わしかったり、洞窟エリアの視認性が非常に悪い(暗過ぎる)など、難点も多かったが紛れもない傑作。ただ、シリーズ最高傑作の5が参上した今では二番手の傑作です(汗)。5同様、こちらもレンジャーで一周しただけなので、残る兵科も頃合いを見て攻略していきたい。ダウンロード版で買ったのだから、その起動し易さを大いに活用していこう。 その他、気に入ったタイトルを簡単に紹介。 ■HackNet(PC) まさにPC以外のハードでは表現できないゲーム。キーボードを用いることによる生々しい操作感とハッキング手順、現実味のあるホームページのデザイン(及び細かすぎるネタ)、そして起伏を凝らしたミッションなど、シミュレーターとしてもゲームとしても作り込まれた出来で時間を忘れて没頭してしまった。ストーリーと演出も素晴らしく、見た目からは想像もつかない緊迫感が描かれていたのも印象深い。 ■魔法大作戦(PS4) ゲーム自体は今年販売されたものだけど、元は1993年の作品なのでこちらに。ファンタジーとスチームパンクを併せた独特の世界観とボスキャラクター達のデザイン、そしてアドリブを要求されつつも際どくノーミスクリア可能とした緻密なバランスに唸った。 ■Bleed(PC) 操作に癖はありながら、慣れれば「蝶のように舞い、蜂のように刺す」の立ち回りができるようになるアクションの気持ちよさが素敵な良作だった。ただ、同時購入した続編より演出面は弱かった印象。(そして、これを経験した結果、続編の衝撃性は増した) ■地球防衛軍3(XB360) Vita版でプレイ済みだったけど、オリジナル版も遊びたいという事でXbox One後方互換対応を機にプレイ。エフェクト、効果音を始めとする演出面の派手さなどから、個人的にはVita版よりこっちが好きかも……となる良作だった。 ■大逆転裁判 成歩堂龍ノ介の冒險(3DS) 発売当時、未完のストーリーに批判が集まったのも納得の内容。全体的に間延び気味なシナリオ構成も引っかかった……が、夏目漱石という素晴らしいキャラクターに出会えただけでも遊んだ甲斐はあった。立体視をフル活用した謎解きがあったのも印象深い。 ■ピクロスe(3DS) ピクロスは携帯機とダウンロード配信という形態にベストマッチする事をより強く認識させられた一本。最初にその事を意識した『ポケモンピクロス』と違って、全編ボタン操作で遊べたのも良かった。むしろ、それが当たり前なのだけど…。 ■星のカービィ ウルトラスーパーデラックス(NDS) ドロッチェ団以降のシリーズで唯一、個人的にプレイ経験のあった一作。改めてプレイして、オリジナル版への敬意が色濃く現れたリメイクに完成されていることに唸る。最終的にオリジナル版同様に100%クリアも目指したほど気に入った。 ■星のカービィ ロボボプラネット(3DS) 前作『トリプルデラックス』とは異なるメカメカしいビジュアルが印象に残った一作。最終決戦が当時、同時期に発売された『スターフォックスゼロ』以上にスターフォックスしていたのにも笑った。しかし、ゲームデザインは前作と大差なく、シリーズにしては珍しいマンネリ感が滲み出てたのが引っかかった。新作(スターアライズ)もこの路線なのか…? ■スーパーテトリス3(SFC) スーパーファミコンのテトリスの中では間違いなく一番完成度の高い作品。連鎖の概念を取り入れた「マジカリス」が特に面白かった。地味ながら音楽も良い出来で、BPSテトリスの定番曲「TECHNOTRIS」のアレンジは本作のが歴代最高の出来かと思う。 ■ヴァルシュトレイの狂ひょう(PC) 弾幕シューティングというジャンル名からして威圧感を覚える内容ながら、ビックリするほどスラスラ回避できちゃう控え目な難易度とボリューム満点のストーリーに驚かされた意外性抜群の良作。弾幕シューティングの入門編としては間違いなく最高峰。 続いて2016年時点で未クリアで、秀逸だった作品を以下に。 ■Undertale(PC/PS4/PSV) 日本の様々なロールプレイングゲームにインスパイアされた戦闘システム、良くも悪くもプレイヤーを皮肉ってくるストーリーと演出、名曲揃いの音楽に驚かされた傑作にして怪作。今年8月には『ローグ・レガシー』、『ショベルナイト』で見事な手腕を発揮されたハチノヨンのローカライズによるコンシューマ版がPS4、Vita向けに発売。パピルスの台詞が縦書き表示にアレンジされていたのを見た時の衝撃は未だに忘れられない(笑)。(ただ、Nルートラストの演出はオリジナルのPC版に軍配が上がるかな…。) ■オメガファイブ(XB360) 昨年、『ワイルドガンズ リローデッド』で今なお衰えぬ実力を示したナツメ(ナツメアタリ)制作による横スクロールシューティング。ボリューム控えめながら、これぞナツメ作品!と言わんばかりの手応えのあるゲームバランスに唸らされた良作だった。 ■ブレイブダンジョン(3DS/NS) テンポ抜群の戦闘システムと程よく歯応えのあるゲームバランス、攻略ルートを自由に構築できる本編構成に魅了された小粒ながらも侮り難き魅力を持つ傑作RPG。新作『魔神少女COMBAT』込みのニンテンドースイッチ版が出ると告知された時は地味にビックリ。 ■Salt and Sanctuary(ソルトアンドサンクチュアリ)(PS4/PSV/PC) ソウルシリーズへの影響が強く滲み出た横スクロール型ダークアクションRPG。「焼き印」なる特殊能力によって行動範囲が広がるなど、本家ソウルシリーズと差別化された探索色の強いレベルデザインになっていたのが面白かった。あと、制作メンバーに名を連ねた「Team Renegade Radio」の正体が猫二匹だったのには爆笑(笑)。 ■Axiom Verge(PC/NS/PS4) メトロイド、魂斗羅、メタファイト、そしてバイオニックコマンドーと言った80年代の名作アクションへの敬意が込められた重厚な探索型アクションゲーム。今年には海外で先行販売されていたコンシューマ版も日本上陸となったけど、作中唯一の大きな難点だった杜撰な日本語テキストに何一つ修正が入らなかったのがとても残念。 ■Oceanhorn: Monster of Uncharted Seas(オーシャンホーン 未知の海にひそむかい物)(iOS/Android/PC/NS) ほぼゼルダの伝説な優良クローン作品。しかし、寄り道が重要視されるゲームバランスにネタを一極集中させたマップなどの工夫も凝らされていて、独自の遊び心地があった。植松伸夫、伊藤賢治の御二方が提供した音楽も申し分無し。今年にはニンテンドースイッチ版も配信。何気に本体購入直後、最初の一本として買ったのが本作でした。 最後に2017年発売の新作で、ベストにも次点にも入らなかったが、特定の部分で印象に残ったゲームを部門ごとに7+1本。 ■惜しい部門:ブラスターマスターゼロ(NS/3DS) アクションゲームとしては十分に良作……なのだが、探索型アクションとしては首を傾げざるを得ないレベルデザイン、タイムアタックのやり込みの魅力を殺した真エンドの条件に凄くモヤっとした内容だった。『ロックマンゼクス』、『ロックマンゼクスアドベント』の頃より、インティ・クリエイツは探索型アクションに対しての考え方がズレているという個人的なイメージがあるのだけど、それが今も健在であることが分かってガッカリ。 ガンヴォルトのようなステージクリア型アクションなら盤石なものを作ってくれるのに、どうして探索型だとここまで変なレベルデザインを構築し、システム周りにも煩わしさを出すものを仕込むのか。結局の所、今後もここの作る同ジャンルは色眼鏡を付けてみることになりそうだと、気持ちを新たにしただけだった。 ■ネタ部門:Alien's Go Home Run(PC) 地球を侵略しにやってきた(というより、人間側が呼び寄せた(笑))エイリアンを木製バットと野球ボールで「Home Run」して「Go Home」させるという、設定の時点で圧勝の一本。何気にゲームの出来も良く、ブロック崩しと見せかけた『ワイルドガンズ』、『罪と罰』チックなアクションシューティングに完成されていて笑った。 でも、一番笑ったのは後発のアップデートでニンテンドースイッチのProコントローラに対応したこと(笑)。もしかして将来的に移植が計画されていたりするのか。(※実はUnity製の作品なので、ニンテンドースイッチに移植すること自体は普通に可能という…) ■ギャップ部門(1):FlintHook(フリントフック)(PS4/PC) 可愛らしいキャラクターデザインと色鮮やかなドット絵が光るビジュアル、勢いのある音楽とバイオニックコマンドー好きを刺激するフックショットによるアクションに惹かれ、蓋を開けた先にあったのは僅かなミスも許さないシビアな展開の連続と、視認性の悪い針山トラップに悩まされる苛烈なアクションゲームだった。無事にクリアを達成した時の疲労感は今年買ったゲームの中でも随一。(そもそも、ラスボスに至るまでの道のりが…) ■ギャップ部門(2):スプラトゥーン2(NS) 言わずもがな。 ■アイディア部門:アルケミックダンジョンズ(3DS) アイテムを随時プレイヤーが作る仕組みにして、運要素をコントロールできるようにしたゲームシステムに目から鱗。「そういうのがあったか」と節々で唸った良作。 ■残酷部門:ドウクツジマ(3DS) 何が残酷って、「暗闇エリア」のボスのモデルと攻撃方法が…(以下自粛) ■癒し部門:Ever Oasis 精霊とタネビトの蜃気楼(3DS) ペンクロウの挨拶が素敵でした。 ■どうしてこうなった部門:Earth Atlantis(アースアトランティス)(NS) 新ハード購入から1年も経たぬ内にこんなゲームが現れ、本体のプレイ記録に残ってしまったことが本当に残念でならないし、任意で消せないのがもどかしい。まさにグラフィック詐欺としか言い様の無い、シューティングゲームを騙る紛い物にして問題作。破綻したゲームデザインとゲームバランス、探索型ゲームに対する造詣の無さを曝け出したマップ構成に怒髪天を衝く最低最悪の作品だった。散々苦労してエンディングに辿り着いたら、「戦いはまだ続きます」という未完オチを迎えたのにもとてつもない憤りを覚え、手にしていたProコントローラを床に叩きつけたほど(※念の為、座布団に向けて)。 インディーゲームの祭典「BitSummit(ビットサミット)」に出展された作品で、最も栄誉のある最優秀賞「VERMILION GATE AWARD」を獲得したという華々しい実績を持ちながら、実態はその賞に一ミリも相応しくない、選外こそが適切としか言い様の無い内容。賞の信ぴょう性と審査員のメンツに泥を塗り、これから同イベントで件の賞を獲得した疑惑の目を向けられるようになる可能性を作った点でも、今年度屈指の罪深き一本と言えるだろう(他に2015年の時点で『LA-MULANA』の楢村さんから辛辣な言葉と共に指摘されていた懸念を表面化させてしまったことからも、かなりの闇を秘めている)。 個人的にはここ数年のワーストタイトルが持ち合わせていた要素全てを内包した悪夢のような作品。数あるニンテンドースイッチのダウンロード(インディー)タイトルの中でも屈指の「(時間とストレージ容量の)無駄ゲー」だ。こんな苦行が続くだけの面白味の無いゲームなんか作って、制作者は何がしたかったの。 とりあえず、こんなところで。 来年はもう少し、旧作を遊んでいきたい。 けど、積みゲー増やし過ぎるのもホドホドに。
by box057
| 2017-12-30 23:59
| 日記 / ゲームネタ
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