2012年 12月 28日
最近クリアした積みゲーの感想まとめ。
■タッチ!ダブルペンスポーツ(3DS) 暇潰しに適した手軽なゲーム性が心地良い良作。売りであるタッチペン二本を持って野球、サッカー、スキー、ボクシングと言ったスポーツをプレイする独自の操作スタイルも思った以上に違和感のないものに完成されていて驚いた。野球、ハンググライダーなど、一部、二本持たずにプレイする方が好成績が出せるものもあったりしたけど。ボクシングとかは二つのペンでプレイするスタイルとの相性が良かったのだけど、そういう相性の悪さというか、無くても良いじゃん的なものがあったのは少し引っ掛かりを覚えた。 あと、基本的にどのスポーツゲームのシングルも1対1の勝負(それも64人もの相手と!)に終始する内容な為、中盤からどんどんダレてくるのも地味に辛かった。しかも、64人かと思いきや、それで終わりじゃなかったりするし。ただ、それでも一勝負、長くて5分以内に決着する手頃な内容だったので、少しずつやっていくスタイルならあまりその辺も気にならず、楽しむ事はできた。なので、ガッツりやってはいけないゲーム…だったのかも。 何にせよ、コンセプトと操作性は面白く、暇つぶし用のゲームとしては申し分のない手軽さが秀逸な一品だった。 でも、レベルデザイン周りの作り込みはあと一歩な感が否めない。全てのスポーツゲームをストーリーに沿ってプレイしていくキャンペーンモードとか、あっても良かったと思うんだが…。手触りは全然悪くなかっただけに、そういう遊びも用意しておいて欲しかった。 ちょっと勿体無い。 ■コロコロころん(PSP) 乱暴に言ってしまえば、動かせるパネルの量が2つから4つに増えた『パネルでポン』。 というか、まさにその通りな感じの内容で苦笑いせざるを得なかった。 でも、単なる亜種で終わらぬ内容に完成されていたのは見事。2つではなく、4つである為、パネルは回転させる形で動かさなければならず、それでいて右、左の二方向に動かす事ができるので、常に方向を考えながら回していかないというのがパネポンとは異なる試行錯誤する面白さを醸し出していて印象的だった。また、『矢印ブロック』なる、消す事で向いた方向にあるパネルを全て同じ色に変化させ、大量の同時消しを発生させるギミックも回転してパネルを動かすという今作の操作ならではの緊張感を演出する要素に仕上げられていたのが見事。他の矢印と繋げ、画面内の半数近くのパネルを消せた時の快感は、何処と無く『ヨッシーのクッキー』を髣髴とさせるものがあって面白かった。その『ヨッシーのクッキー』から拝借したのかと思しき、お邪魔攻撃時における付加効果(回転方向の逆転、ブロックの色が白黒になるなど)があったのにもちょっとニヤリ。しかも、それが良い具合に対戦と今作ならではの操作性を引き立てるものとして機能してたのにも驚いた。 ゲームモードも結構充実してたし、CPU対戦のバランスも上々。正直、システム面で寄せ集め的な印象があったのも事実だけど、結構、独自のゲームとして確立された出来になっていて、いい意味で裏切られた。 そんな大袈裟に傑作というほどのインパクトは無いけど、意外と丁寧に作られたアクションパズルゲーム。なかなかの掘り出し物でした。 ■ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞迷宮(3DS) 正統進化系かと思いきや、劣化続編でした。期待外れも甚だしい。 特に自動生成システムが全く機能してなかったのには驚いた。幾らダンジョンに潜っても、僅かな部屋と長い通路が特徴のパターンしか出てこないとか、不思議のダンジョンとしては致命的過ぎる。それも本編ラストまでこの調子とか、どうせ序盤だけだろうと思ってた予想を裏切るにも程がある。ちゃんとプログラム組んだのかと、普通に疑ってしまうほどに酷い仕上がりだった。前作、前々作は本家シリーズに勝るとも劣らない地形変化を見せてくれたのに、何でこんな酷い方向に劣化してしまったのか。 同様に依頼も、前作では出来た同じダンジョン内での依頼を複数受け持つ事もできなくなり、1つしかできなくなってしまったのが謎過ぎ。しかも、このおかげで新要素である『ポケモンパラダイス』で、施設を作るのに必要な素材も集め難いという始末。その『ポケモンパラダイス』も本編で色々発展させていくのかと思いきや、結局、一箇所発展させただけでそれ以後はストーリーと絡む事が無かったし、何の為に入れたのか分からないほどに空気でビックリした。建てられる施設も正直、無理して建てるまでの無いものばかりだったので尚更。ストーリーと上手く絡められれば存在感も上がっただろうに、訳が分からない。 他にも腹立たしい点は相当あった。語ると長くなるので以下、箇条書き。 ◆仲間のAIが前作以上に劣化。勝手に行動を取って自爆する事が十回近くあった。 ◆視野が狭い。最初は慣れれば気にならないかと思ってたけど、中盤以降に強敵と突然鉢合わせになったり、視界外から想定外の攻撃が飛んでくる理不尽な場面が増え、もう少し広ければここまで苦労しないのにと愚痴がこぼれるようになる。 ◆自動生成システムが死んでる所為で、ダンジョンごとの個性付けもイマイチ。背景と出てくるポケモン程度でしか差別化ができていない。 ◆救助システムがすれちがい通信にしか対応してない。前作ではネットにも対応し、更にパスワードによる手段も用意された親切設計だったのに何故、こうした? ◆天候が変化した際に歩行回復ができなくなった。アイテムでの回復限定になったが、これはこれで理不尽な展開を招き易くなった。(特に視野の狭さが問題点として浮上し始める中盤以降で、そのような展開が起き易い) ◆クリア後のシナリオが素っ気無さ過ぎる。後日談無しとか、手抜きも良い所。 ◆ポケモン総数も前作以上に少なく、新種の大半が他のポケモンの進化系。 ◆台詞の漢字にルビが振られている一方で、メニュー項目の漢字には一切振られてない中途半端さ。スペースの都合なのだろうが、だったら何で本家ポケモンシリーズでお馴染みのひらがな変更オプションを搭載しなかった? ◆技の成長システムは特定の技の偏りを生んでいるだけ。他のポケモンとの共有を行える技ほど成長し易くて強力という点で、バランスはほとんど壊れてた。 唯一、良かったのはダメージを受けた際に数値だけが表示されるようになった事で、戦闘のテンポが向上した事、技がコマンド入力で繰り出せるようになった事、そしてシリーズとしては意欲的な試みが盛り込まれたストーリーぐらい。グラフィック、音楽も結構良かった。 でも、ゲーム的にはとても満足できたものではない。そもそも、前作でできた事ができなくなるとか、続編としてはあり得ない作りでガッカリも良い所な内容だった。 こんな出来でシリーズ決定版と豪語する製作者の神経が素で理解できない。 冗談無しに「お前は何を言っているんだ?」の一言。 まあ、あくまでもこれは過去のシリーズを経験済みの人間の視点からの感想なので、前作未プレイの方ならそれなりに楽しめる内容なっているとは思う。 でも、逆に経験者や不思議のダンジョンシリーズを極めた方は無理にやる必要はない出来。これをやるぐらいなら、前作の二周目をプレイするか、或いはシレンなどの他のシリーズを遊んだ方が遥かに幸せになれると思う。お薦めはしません。 なお、DLCに関しては本編の出来が散々だったのでスルー確定で。 資金はDL専用ソフトの方に回す。 ■TO-FU Collection(NDS) これは豆腐じゃなくて餅だろ!…と突っ込みたくなった一品。 制作スタッフの豆腐というものに対する無知っぷりが酷い。(※褒めてます) 一度、日本に来て現物を見たり、食べたりしてみる事をお薦めしますよ。 でも、悔しい事に(?)結構な良作。いわゆるカラクリ満載の横スクロールアクション風パターゴルフとも言える内容で、主人公の豆腐をタッチペンで飛ばし、ゴール目標であるフォーチュンクッキーを破壊するというシンプルながらも手強いゲーム性が素敵なゲームだった。 特にステージの作りが素晴らしく、豆腐を飛ばすというシンプルで、下手すれば単調になりかねないゲームルールの面白さを保つ為、ギミックからアイテムの配置まで、凄く神経を配った構成に仕上げられていた。ステージも純粋なアクションあり、ちょっとしたパズルありと、意外とバリエーションが豊富で、やる事は何処も同じなのに、全く単調さを感じさせないものに完成されていてビックリ。似通ったステージもほとんど無く、このシンプルなテーマを徹底的に突き詰めようとした製作者の熱意みたいなものを感じた。 また、今作には『TO-FU1』、『TO-FU2』の二作が収録されていて、その『2』では溜め撃ち、破壊可能な板、反射板と言った新要素が追加された事で、よりステージの完成度の高さとゲームとしての面白さに磨きがかかっていたのも印象的だった。全作共通で搭載された、詰まり防止の為の万能なステージスキップ機能、クリアするなら楽だけどコンプを目指すとなると大変という、気の利いた配慮とバランス調整の上手さも秀逸の一言。僅かながら、任天堂のゲームを髣髴とさせるかのような匂いがあったのも凄く印象に残った。 音楽が終始、一曲しか流れないというファミコンのゲームに近い作風な為、演出的に足りない所があったのが引っ掛かったけど、個性的なステージを攻略するだけでも素直に楽しい気分に浸れる内容だったので申し分無し。 始めはネタゲーかと思ってたのに、意外とゲームとしてもしっかりした出来で、色んな意味で驚かされた一品だった。御見それしました。 でも、豆腐について、もっと知っておきましょう、製作者の方々。 ちなみに後になって知ったのだけど、これ、元々はiOS向けに配信されてるゲームの移植だったようで。だから『Collection』と名乗ってたのか、と納得したのは言うまでもない…。内容はこれと全く同じのようだけど、一応、原作という事で機会があったら触れてみたい。 タッチペンではなく、手で操作するというのが少し引っ掛かるところではあるけど。 (手の下に豆腐が隠れるトラブルが起き易くなっているんじゃないのかと…。) ■エクストルーパーズ(PS3) 爽快アクションの名に偽り無し。動かして良し、攻撃を決めて良し、演出良しの三拍子が綺麗に揃った秀作。予想以上に面白かった。 特にアクションの爽快感と操作性が見事。こちらのほぼ思い通りに動いてくれる上、凄く軽快に移動から攻撃に至るまで繰り出せるので、単に動かすだけでも楽しい。アクションゲームの醍醐味にして根幹とも言える部分がしっかり作り込まれているのには、さすがカプコンと言わざるを得なかった。 また、手頃なボリュームでまとめられたミッションも好感触。大半が長くても10分以内に決着する内容な為、あまり時間が無い時でもサクッと遊べるのが嬉しかった。短いからと言って密度が薄い訳ではなく、防衛戦や強敵との一騎打ちなどのストーリーと合わせた盛り上がる展開でしっかり満足させてくれる作り。非常にバランスの良い仕上がりだった。 そして、そうも手軽に遊べる作り故に寄り道で『VRミッション』に挑戦したくなる欲も湧き易く、本筋を進めるのを放置してそちらに浸ってしまう事もそこそこあった。結果的にエンディングを迎えるまで結構時間がかかってしまったけど、飽きるまでアクションを楽しんで一段落できたので、満足度は相当なもの。なかなか難い作りだなと思った。 ストーリーも熱過ぎの一言。特に終盤の少年漫画やロボットアニメの王道を突き詰めた展開の連続には疲労感すら覚えたほど。登場キャラクターも非常に個性的且つ、嫌味が無いキャラクターばかりで好感が持てた。主人公のブレンもイイ意味で馬鹿というか、爽快アクションの名に相応しいキャラクターになってて凄く良かった。そして演出も上手く、盛り上がり所ではボーカル曲を流すなど、空気の読み方が絶妙。ラストに関してはその演出の集大成とも言える感じになってて、熱さ二倍増しの内容になってたように思う。 他に地味ながらオプション機能も気が利いてたし、PS3版限定のオンライン要素もおまけっぽさはあれど、スピーディでハチャメチャなプレイが画面いっぱいに展開する様が素敵で好印象。クリア後の高難易度VRミッションとか、相性の良さが炸裂してて素敵だった。 でも、全てが完璧な出来という訳ではなく、3DS版のHDリマスターな為か、グラフィックに少し安っぽさを感じる所があったのとムービーの解像度の低さは気になった。あと、ロックオン。近くの敵に狙いを付けてくれなかったりとか、調整が甘かったように思う。ミッションも敵の殲滅が主体でややワンパターンさがあるほか、武器の改造もあまり細かい所までカスタマイズできず、勿体無いと感じた。 でも、凄く面白いゲームだった。何というか、こういうアクションシューティングに最近、飢えてたんだよ!…と叫びたくなる内容。荒削りな所はあれど、久々に昔ながらのカプコンイズム全開のゲームに触れる事ができて凄く嬉しかった。シリーズ化は売上からして怪しい感じだが、またこういうアクションの面白さを追求した作品をお願いしたいところです。 まだまだ遊ぶつもりだけど、あえて一言。ご馳走様でした。 ■クリスタルビーンズ フロム ダンジョンエクスプローラー(SFC) 作りの雑さを感じざるを得ない出来。 力押しが容易にできてしまう一方、最後のボスだけは理不尽なまでに強かったりなど、バランス調整の適当っぷりが凄く気になるゲームだった。多人数プレイを前提にした内容だからという理由があるのだとしても、この雑な作りは許容し難い。 アクションRPGとしても、肝心のアクション周りの操作がイマイチ面白くない。特に近接攻撃。何でこれで攻撃を行うと絶対にダメージを受けてしまうのかと。普通に剣とか、普通にリーチがあるというのにそれすら活かされず、デメリットを全面に推し出した仕様になっていたのには訳が分からないの一言に尽きる。なので、基本的には遠距離攻撃で攻めた方が安全…であるのに、そちらの威力は低めで、それでまともにボスと戦うと一方的に追い込まれて敗北するのがザラという有様。適当に作った事を嫌でも感じてしまう酷い出来だった。マップにしても、謎解きとかはあまりなく、ひたすらボスの部屋を目指していくアクション寄りな作りで味気ないし、敵も動きから攻撃まで個性が弱くてイマイチという始末。 結局、良かったと思えたのはグラフィックと音楽。あと、パスワードコンティニューで自分が育てたキャラクターを他の人が持つソフトの方で呼び出せるという仕掛けも面白いと思った。でも、それもこれもダンジョン構成やバランス調整のインパクトには劣る。 多人数プレイは試せてない為、シングル限定の感想なのだけど、アクションRPGとしては落第点も良い所な出来だった。主に敵の攻撃パターンや種類など、もう少し丹念に作れば相当印象が変わったと思うのに、本当、単に作って入れただけに留めた雑さは惨過ぎた。 パスワードによるキャラクターの呼び出しとか、素材は悪くないのに勿体無い。
by box057
| 2012-12-28 00:55
| ゲーム感想 / 紹介
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