2011年 02月 16日
休止中に片付いた積みゲーの感想、今日はWiiを中心に。
◆ノーモア★ヒーローズ 最高にセンス溢れる電波ゲー。そして、まさにWiiならではの傑作だった。 個人的には初体験となる須田剛一氏のゲームで、何かと癖が強い作風と耳にしてたのもあり、合うかどうか気になってたんだけど、普通に合った(笑)。というか、この妙におバカでメタフィクション全開な作風、嫌いじゃない。むしろ、大好きだ。何で、オープニングの「さっととAボタンを押してくれ」の台詞にはやられました。。素敵過ぎる。 アクションゲームとしての完成度もなかなか。Wiiリモコンの機能、操作感の魅力を余す事無く使い切ったビーム・カタナ、プロレス技はいずれも単に動かすだけでも楽しい魅力に富んでた。モーションセンサーの使い方も自然で、「ここはボタンにしておけよ」という突っ込み所がほとんど無かったのもさすが。Wiiリモコンの魅力を最も活かしてるゲームとの評があったけど、最後までプレイしてまさにその通りだと思ったな。それだけに何で後々の続編でクラシックコントローラに対応させたり、PS3とXbox360向けに移植したのかに疑問が湧き出たのは言うまでもない。。この操作はもっと主張しても良いと思うのに。まあ、これ以上は話がずれてしまうので控えるとして、それほどまでにこの操作はよく出来てると思った。 あとランカー戦及びその舞台となる道中ステージの個性分けも見事。雑魚敵とのガチバトルあり、野球対決あり、更にはレトロなシューティングゲームが始まったりと、予想する事自体が難しいと言っても良いネタの大放出には終始、圧倒されっぱなし。一見リアルに見えて、実はとんでもなくハチャメチャで嘘全開とか、何か昔ながらのゲームに通ずるものを感じましたぜ。。ランカーもまた然りで、誰一人まともなのが居ない上、戦いもぶっ飛び過ぎ。よくこんな設定を思いつくなと、色々と感心させられた次第であります。 それとランカー戦の振込用資金稼ぎで行うバイトミッションも、Wiiリモコンの特性を上手く活かした作りとぶっ飛んだ内容で魅せられた。 特にあの猫探しのバイト、(可愛さ的な意味で)殺す気満々にも程がある(笑)。他もココナッツ拾いにサソリ回収だとか、ホントどうかしてる(褒め言葉)。 そして極め付けがストーリー。こんなにも機械仕掛けの神の表現技法が許せてしまう物語も無いんじゃなかろうかと(笑)。オープニングこそ普通の成り上がり劇って感じだったけど、後半はカオス過ぎて笑いっぱなしだった。 結末も普通なら酷評しちゃうオチだけど、それでも許せてしまうのはハイテンションなギャグのなせる業なのか。。何にせよ、かなりレベルの高い内容でしたわ。台詞回しもセンス抜群だし、他の須田氏のゲームもやってみたくなった。今年はそれらにも挑戦していこうかね。 難点としては、資金稼ぎが若干、作業的なのと『サンタデストロイ』の町の複雑さか。特に後者は全体マップが昔ながらの粗いドットで、見難い作りだったのが残念。ミニマップは悪くなかっただけに、それと同じぐらいにして欲しかった。あとは頻繁なロードぐらいかな。短めだけど、もう少し数を絞ってくれれば良かったかも。その他にも全体的に下ネタだらけというのもあるけど…そこは好みの差なので置いておくとして。。 とりあえず、総評としては紛れも無い傑作。凄く面白かった。そして、もっと早い内に手を出しておくべきだったと軽く後悔。 ここまで面白いのなら、続編は絶対ゲットしておきませんとな。夏に狙うとしよう。 ◆スカイ・クロラ イノセン・テイセス 予想を遥かに上回る傑作。最初は左手にリモコン、右手にヌンチャクという基本操作に「これ、まともにプレイできるのか?」と半信半疑だったけど、いざプレイしてみたら最初こそ戸惑うものの、全く違和感なく、普通に手に馴染む作りで驚いた。無理矢理リモコンとヌンチャクの機能を使ったダメ操作かとタカを括ってたらしてやられた。先入観で無理矢理な操作だと思ってしまってホントにごめんなさい。思った以上に快適でした。Wiiリモコンとヌンチャクをもの凄く面白い方向に活かした操作だと思う。 一応、この癖のある操作でやりたくないという方への対策として、クラシックコントローラとゲームキューブコントローラにも対応してるけど、これはプレイするなら是非、リモコン&ヌンチャクでプレイしてみて欲しいな。この操作でプレイしてこそ、今作は光ると言っても良い。 また、フライトシューティングというと少し複雑で、難しいイメージを抱いてしまうけど、これはそういう所が全く無い、シンプルで取っ付き易い作りだったのにも驚いた。中でも、今作最大の特徴でもある『TMC(タクティカル・マヌーヴァ・コマンド)』はフライトシューティングの複雑な印象を払拭する非常に良質なシステムだと思った。敵の射程圏内に入り、ゲージが溜まったと同時にAボタンを押せば、自動的に敵の背後に付けられる。これほどフライトシューティング初心者の対策としては申し分の無いシステムも無いと思う。簡単に背後を取れる為、戦闘が一方的且つ単調になるという懸念にしても、敵によってはTMCが使えない、後半になると背後が取れ難くなるなど、上手にバランス調整されていて好感触。更に終盤になれば背後を取らず、正面から攻撃を行う事も求められたりと、かなり絶妙な具合に調整されている。初心者へのフォローをしつつ、ゲームが進むにつれて徐々に突き放していくこの調整は、本当に見事としか言い様が無い。システムのシンプルさもさることながら、フライトシューティングをより広い方に楽しんでもらう為の工夫としては申し分の無い出来だったと思う。これも操作の完成度と並行してビックリだ。 肝心の本編にしても、メインストーリーが全17面と控え目ながら、ミッションのバリエーションが豊富(防衛戦、時間差爆撃、一対一の真剣勝負など)で、結構密度濃い目。勲章や各種難易度ごとの挑戦など、やり込みも充実していて申し分無し。ボリューム以上の満足感が得られた。そのストーリーも最初は正直、仲間キャラがいけ好かない奴らばかりでイライラしたけど(特にウクモリ)、最後にはその溜まったイライラを吹っ飛ばす展開があったので、総じて満足だった。ただ、色々ストレス溜まってる時、或いは精神的に疲れてる時にプレイするのは危険としか言えんな(汗)。そこが大きな欠点かな。。 何にせよ、総じて当初の予想を大きく上回った傑作だった。操作性は言うまでもなくバランス、ボリューム、システム、音楽いずれも高レベル。巷の評価の高さも納得の一本だった。目立つ欠点もロードの頻度(但し時間は短い)とミッション6の異様な高難易度程度ぐらいで、言う事無し。これもノーモアと同様にもう少し早く手を伸ばすべきゲームだったな。。 とりあえず、一周目はリモコン&ヌンチャクでプレイしたので、今度はコントローラでやってみようと思う。どう印象が変わるのやら。 それにしても今作の黒幕よ、アンタはムスカの子孫か(笑)。 あの狂乱っぷりはムスカと良い勝負だと思ったわ。。 ◆ラストストーリー RPGという公称に疑問符が浮かんだ、生粋の意欲作。戦闘システムとシンプル且つ爽快な操作性、一本道のテンポの良い本編の展開に構成と、RPGというよりはアクションゲームをやってるような感覚に終始、包まれた。 何というか、探索型のドラキュラとロックマンゼロ(ゼクス)にRPGの仲間との共闘感とコマンドバトルの要素、TPS要素をプラスした感じ?とても一言で生粋のRPGとは断言し切れぬ(というか絶対に言えない)、その独特極まりない作りは間違いなく新しいと言えるだけの説得力があり、最後まで驚きが止まなかった。 というか、RPGなのにクリア後に「実に濃密なアクションっぽいゲームだった」という感想が出て来る時点でどうかしてるぞ、これ(褒め言葉)。 某名俳優じゃないけど、「何じゃこりゃ」だわ。 RPGと期待したらアクションで、かと思ったらRPGなんですもん。もう何言っているか意味不明な通りに「どう言い表したら良いんだ!?」って感じだった。 それを一番強く感じたのは言うまでもなく戦闘。プレイしてみると、何処となくゼルダを思わせるアクション。けど、『ギャザリング』を使って誘導しないと上手に敵を切り崩せなかったり、状況に応じて仲間へ指示を与えていかなければならなかったりなど、求められる事はれっきとしたRPG。これで「何じゃこりゃ」と突っ込みたくなるのも不思議なことじゃないわ。しかもこうもどっち付かずでありながら、リアルタイムで仲間と共闘し、難局を乗り越える達成感と楽しさという根本のコンセプト、面白さがしっかり活きているのだから尚更驚き。こうも色んな要素を混ぜたシステムは、何が面白いのかはっきり見えなかったりするものだけど、これはその共闘感がバランス調整も含めてきちんと演出、そして楽しさをアピールしてたのには素直にビックリだった。無論、色々混ぜてる所為で敷居が高く、最初は取っ付き難くて混乱し易い欠点もあるけど、共闘する楽しさを徹底してアピールした姿勢、そして新たな体験を提供しようとしたそのチャレンジ精神の高さはただ一言、凄いなと思った。 戦闘自体も一般的な仲間と共闘しての戦闘もあれば、文字通りアクションゲームと化す一騎打ち、シミュレーションRPG的なおびき出しが求められる隠密戦闘等があったりとバリエーション豊かで、次はどんな戦いが待っているのだろうかという先に進む楽しさがあった。戦闘フィールドも地形やギミックなど、入念な計算の上で配置されていて、戦略を練る楽しみがあったのも好印象。この辺の戦闘との兼ね合いを考慮した作り込みには、かの『ドラゴンクォーター』が脳裏を過ぎった。というか、あれをリアルタイム方式にしたような手応えもありましたな。そういう意味ではちょっと懐かしい気分にも浸れた。 また、仲間の個性付けも上手く、戦略面に良いアクセントを加えてたのも印象深い。欲を言えば、エルザ以外のメンバーを動かせる場面がもっとあると尚更良かったんだけど、そこは次回作を待つとしましょうか。気が早いけど。 戦闘以外でも広大且つ、住民の生活風景まで細かく描かれたルリの街はぶらぶら探索してしまう魅力があったし、目的地に瞬時に移動できる機能を設けて探索の煩わしさを軽減するなど、配慮が行き届いてたのも印象的だった。 ただ、探索できる機会が少なかったのは勿体無い。というか、しばらく戻って来れないなんて事が多々あったし。折角、あそこまで作ったのなら、もう少し歩き回れる機会を本編で設けて欲しかったな。何か出し惜しみしてたのが残念だ。 その探索機会を奪ったストーリーも、人物描写に強引でご都合主義な展開など、突っ込み所が妙に多かったのが気になる。しかし、昨今流行りの専門用語を一切使わず、ひたすらに王道の素晴らしさを重視した作りは申し分無し。訳の分からないカッコ良さを求める以上に分かり易さで勝負した姿勢は個人的には好印象です。あと、キャラクターも一部、突っ込み所はあるとは言え、魅力的な面子が揃ってたのも良し。特にジルはなかなか陰険で素敵な奴だった(笑)。声優陣も総じて申し分の無いキャスティングであったと思う。 その他、音楽も雰囲気重視とは言え、終盤では一転してプログレな曲が流れる意表を付く演出があって面白かったし、効果音も非常に爽快。特に敵を攻撃した際の「バシュッ!」という仰々しい音は、本家のアクションゲームにも勝るとも劣らぬ迫力と気持ちよさがあった。RPGでありながらアクション的な対戦が楽しめるマルチプレイも、装備のグラフィックがキャラに反映される細かい演出等もユニークで申し分無し。 ただ、先の一本道の展開と戦闘システムの敷居の高さ、ストーリーの強引さなど荒削りだった感は否めない。他にも短めのムービーがやたら多くて見せられてる感が強かった事、戦闘における処理落ち、カメラワークの悪さ、クラシックコントローラ以外だと行えない視点操作など、気になる部分は結構多かった。冒険している感じがあまり無い辺りも、生粋のRPGを求めた方にとっては最悪な部分かもしれない。 しかし、前例の無いRPGを目指そうとしたこだわりの数々、戦闘システムの不思議な手応えはどれも一見の価値に値するかと。 総評としては荒削りな部分が多いので傑作とは言い難いけど、RPGの新境地に挑戦した意欲作であるのは間違いないですな。正直な所、普通のRPGを求める方には全くお薦めなどできない。しかし、もうそんな普通のRPGなんてやりたくない、飽きたという方ならプレイしてみる価値は大いにあり。また、アクションゲーム好きの方にもお薦め。意外とノリが似てるので、楽しめるかもしれない。機会がありましたらお試しあれ。 ちなみに実を言うと、まだオンラインは一度もプレイしてないという。 そろそろやってみるべきかな…。
by box057
| 2011-02-16 23:59
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